都構想否決から再度立ち上がる維新

令和2年11月21日、大阪維新の会が再スタートした。

2回目の都構想否決のけじめとして10年間我々を引っ張って今の大阪維新の会を作ってこられた松井一郎代表が退任され、執行部も同時に退任。

そのことを受け、結党以来初めての代表選挙が行われることになり、吉村代表代行と片山一歩大阪市議が立候補した。

選挙の結果は新代表に吉村博文氏が当選し、幹事長に横山英幸氏が選出された。

橋下前代表が辞任した5年前は代表選挙は行われず、今回もしも吉村代表が無投票で決まっていたら、マスコミから「体育会系のトップダウン政党」や「物言えぬ維新」と揶揄されるところだった。

今回、勇気をもって代表選挙に立候補された片山市議には心から敬意を表すると同時に演説で述べられた今後の維新のあるべき姿には共感する部分が多々あった。

これまで現在の大阪維新の会を作ってこられた松井代表、今井幹事長には長い間お疲れ様でしたと同時にこれからもよろしくお願いしますと申し上げたい。お二人のお力はこれからの維新にも絶対必要だと思う。

さて、都構想否決は大阪市を廃止し、4つの特別区に再編することに住民は反対だった。平成27年以上に反対数が多かった結果は真摯に受け止めるべきである。

そのうえで住民投票を振り返って見ると、賛成派と反対派の言い分が全面的に真逆で都構想のメリット、デメリットが分かりにくかった。また、多くの市民が政令指定都市である住み慣れた大阪市を無くすことに抵抗感が強く、今のままの住民サービスや行財政運営で良しとする高齢者が圧倒的多数であり、加えて意外と若い層もそれに同調していた。

そこへ、新型コロナウイルスの不安な状況下ではなく日常の安定した状態でじっくり考えて投票することを望む人が多かったのではないかと考える。

大阪維新の会は都構想の看板政策が無くなり、今は大打撃を受けた状態だが、大阪の改革への意欲はこれからも持ち続け、大阪市を残しながら府市の一元化の条例制定を目指すことと我々府内衛星市も広域行政を進め、税金の無駄使いをさせない制度を構築していくべきである。

また、反対派はいまのままで良しとはならない。大阪市民に不安を強調して大阪市を残した以上、これからどうするのか前向きな議論を進める責任がある。

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