最前線でコロナと戦う「りんくう総合医療センター」

私の家は南泉州地域医療の中核病院「りんくう総合医療センター」に通じる市道沿いに建つ。
ここ1か月、新型コロナウイルスの感染拡大が叫ばれてから日夜、救急車のサイレンがひっきりなしに聞こえている。

センターは感染者対応のため、急を要さない手術の多くを延期し、高度な医療技術が求められる重症・重篤患者以外の救急診療を制限している。

現在も3次救急の受け入れをストップしているため、他の医療機関へ運び込んでいるのではないかと思う。

西日本唯一の特定感染症指定医療機関である当病院は、未だ収束の兆しは見えない中、医療スタッフらはかつてない激務を経験していることだろう。

当センターでは人工呼吸管理が必要な重症患者と酸素投与が必要な中等症の患者を受け入れており、現在は感染症担当の医師3人と救命救急の医師19人、さらに71人の看護師で対応していると聞く。

知識と経験が求められ、その結果、担当者らは夜勤回数は増え、精神的な負担も大きく現場が疲弊しているのが実情という。

産経新聞記事にある山下院長の話によると医療用ガウンやマスクなどの物資は底をつきかけ、フェースシールドは不足しているため手作りしたり市販のゴーグルで代替したりしている。
また、肺炎の影が確認されても、国の基準を満たさず、すぐに検査を受けられない「肺炎難民」も多数いるほか、治療効果が期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」にしても未承認薬で、投与できる患者が限られている。

山積する課題についてこう警鐘を鳴らす。「医療崩壊はとっくに始まっている。国は手だてを早急に進める必要がある」

センターが経営難に陥り、病院底地を一旦売却する際、泉佐野市議会では「りんくう総合医療センター対策特別委員会」を立ち上げ経営面を中心に数々の提言を行ってきた。

今月の5月臨時議会で任期後半部分が始まる。

私は先の見えない最前線でウイルスと戦っている医療従事者へは、尊敬と感謝の意をもって今後の「病院対策特別委員会」のあり方を検討すべきだと考える。