泉佐野市総務産業委員会視察報告書

令和元年度 常任委員会 総務産業委員会視察報告

11月7日

小倉駅周辺 商店街を含むリノベーションまちづくりの取り組みについて

北九州市 小倉は昔炭鉱で栄えた町として有名だが、その後産業の衰退と共に地域力は弱まったが、現在も政令指定都市として、人口約100万人の北九州市の中心地である。

ただし、全国の地方都市が抱える昭和、平成の時代に栄えた街の中心街が老朽化と共に人通りが減り、空き店舗が目立つ状況は小倉でも同様である。

本市の商店街活性化の参考事例としてみた時に、小倉は近くに大型スーパーなどが無いからか、商店街に活気があり、視察した平日の午後でも人通りは多く感じた。

周辺にあるマンション等の住宅状況から考えても、比較的若い人が多く、本市と比較するのはなかなか難しい。

今回のテーマであるリノベーション事業は本通りから少し離れた古いビルを改装し、上手く活用している。 中でも若い起業家や趣味の域を超えたハイレベルな工芸品などを紹介し、販売するのに適した環境を作り出している。

私が最も注目したのが、通りの空きスペースにワゴンを出して野菜や果物を販売していたことである。
1テーブルに付き1日2.000円で場所の提供を斡旋し、その家賃は全て所有者にわたる。

誰でも、何日でも良いとし、出店者のハードルを低くしていることで、この事例は本市のアーケードのある商店街で空き店舗前で販売することが出来るのではないかと考える。

過去に商店街の活性化の成功の秘訣は、以前に視察した香川県丸亀商店街同様に地元に密着した不動産関係者が中心となり行政の協力を得て、民間主導型が成功のカギではないかと思う。

志のある不動産関係者の存在が不可欠である。

韓国からのインバウンドが多い小倉では駅近くの雑居ビルをリーズナブルな宿泊施設にリノベーションして外国人若者のニーズを掴んでいる取り組みは本市駅周辺でも大いに参考になる。

11月8日

福岡市役所  LINEを活用した情報配信について  公共施設におけるキャッシュレス決済等の取り組みについて

創業支援施設 Fukuoka Growth Next現地視察

福岡市は小倉市に増して人口160万人の大都市。
特に若い人が多く、高島市長自身も若く、政策もその世代に向けてのものが目立つ。

その代表的な施策がLINEを広報ツールに活用していることである。

その経緯を聞いてみると、LINE側からタイアップを持ちかけられたからだと云う。

視察後にLINEと福岡ソフトバンクグループのYahooが統合したニュースをみて納得した。

本市ではHPでの広報が主となっているが若い層にはスマホでのSNSの方が簡単で使いやすいのだろう。

1ヶ月5万円のランニングコストで運営できていると聞くと対費用効果は素晴らしい。

但し、友達の数が福岡市の人口を超えているのは多分博多弁のスタンプを手に入れたい他市の人が多く入っていると想像される。

本市で導入するには少しまだ時間がかかりそうである。

午後からは起業支援策として中心街から少し入った場所に廃校になった小学校が残っており、そこをリノベーションし活用している事例である。

聞くと超お嬢さんの学校だったそうで、ロケーションは逆にレトロ感溢れるおしゃれな創りとなっている。

ここでは国の特区制度を取得し、若者の起業支援を行政がサポートして行政では無く、民間が主導して取り組んでいる。

やはりここでも核になるのは開発業者でこの広大な敷地を再開発事業として半分をホテルとマンション開発を工事していた。

本市と比べると対象が若者が多く、特区での有利な点を活用しているところで東京から引っ越してきている会社もあるそうだ。

今回の視察では次の時代を担う若い層に向けての成功事例であったことを鑑みると、本市の今後の方針はどの様にして若い層に定住してもらえるかが最大の課題であると認識した。

平成30年度総務産業委員会行政視察
衰退しつつある全国の商店街の中でも、宮城県日南市油津商店街を生まれ変わらせた事例を調査研究する。
当時の全国最年少市長が公募で採用した木藤氏が独自のノウハウを駆使して新しい戦略で活性化を果たした内容とは
  1. 平成30年10月9日(火) 宮崎県日南市油津商店街
テーマ①「地域支援マーケティング推進事業について」
テーマ②「テナントミックスサポート事業について」
宮崎県南部の日南市では10月とはいえ夏の暑さが残る中の視察となった。
猫も通らない商店街と呼ばれ、シャッター街となった油津商店街が若い人材を入れ、地元には無い新しい発想で取り組みを行った事業である。
以前、同じ総務産業委員会視察で言った香川県丸亀商店街同様に1人の大胆な行動力を備えた人物が現れ、リスクも覚悟し地権者と新規出店希望を上手くマッチングさせることが成功の最大のカギであると感じた。
ポイントは株式会社を設立し不動産会社と指定管理事業者の両方の役割を担って空き店舗をIT関係会社に貸すことによって若者が街に増えることになり、まちに活気が生まれる。
この方法を本市の駅下商店街で実施することを考えるとしっかり地権者と借主との間に入って交渉出来る人材がまず現れることが最も重要なことだと考える。
更には油津市が広島カープのキャンプ地というブランドがあり、それに変わる本市のブランディングを構築することも大切である。

平成30年10月10日(水) 宮崎県宮崎市青島ビーチリゾート

テーマ 「青島ビーチ魅力アップ事業について」
本市にもマーブルビーチが存在するが、南国宮崎県青島ビーチ海岸とは全く違うロケーション。しかしインバウンドでにぎわう本市と九州一円からの観光客が訪れる青島は共に魅力あふれる施設を創り上げる必要がある。
宮崎市では行政が主導し、観光スポットを民間の団体代表を実行委員会の柱として4名の組織で海水浴客激減に歯止めをかけ、その後年々増加傾向に転じさせた。
若い人がおしゃれに海岸を楽しむ、イメージは黒のドレスに黒の大きな帽子の女性が似合う施設。
頂いた資料もハイセンスな雑誌を意識したようなタブロイド紙で広告は一切なし。これは民間ならではのアイデアである。
本市に置き換えてみるとやはり関空利用のインバウンド客をターゲットに行政が初めに動き、その後民間のアイデアと専門性を武器に魅力ある施設、観光スポットを作り上げて行くよう考えていくべき。
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